当コンテンツは約13年に及んだ日光山輪王寺の「平成の大修理」の様子を備忘録として記録したもの💋
大幅に延長された日光山輪王寺の平成の大修理の期間
- 2007年4月1日から2020年3月31日
東日本最大の木造建築ともいわれる「日光山 輪王寺・三仏堂」が、約50年ぶりの工事(平成の大修理)が、平成19年から平成30年までの予定で開始されましたが、当初は3年で完工予定の部分修理だったらしい。
ところが、下層の屋根部分に害虫被害が素敵に検出され、2009年に半解体の大規模修理への計画変更が余儀なくされたが、紆余曲折を経て、なんとか無事に2020年3月に落慶し、一般参拝が開始された。
つまり、約13年間という長期に渡っての大修理となった。
ちなみに総事業費は約80億円に上ったという。
輪王寺が平成の大修理を急かされた原因「とてつもない害虫がいた?!」
輪王寺では、平成19年から3年計画で行う予定だった塗装の最中に、なんと!「柱」や「梁の表面」に、痕跡を残すことなく、部材の中心部を食い散らかす、「とある虫」が発見されました。
その「とある虫」の名前を、「オオナガシバンムシ」といいます。
この害虫によって柱の破損が見つかったため、平成21年より、大幅に修理の方針が変更になりました。
どのように変更になったかは、すでにご存知のとおり、塗装から「解体修理」へと切り替わりました。
その為、平成30年まで大修理が行われています。
ちなみに、なんと!本堂からオオナガシバンムシは、約700匹も見つかったそうです。
また「二天門」からは別の「クロトサカシバンムシ」「チビキノコシバンムシ」が、約70匹捕獲されました。
このため、建物全体の「ガス燻蒸」するため「フッ化スルフリルガス」を投入し、修理の前にまず「虫の全滅」といった消毒作業を行っています。
オオナガシバンムシ(シバンムシ)とってどんな虫?
「シバンムシ」とは「死の番人」と書いて、「死番虫」といいます。
死番虫は、「乾燥した木材」や「キノコ」などを主食とする昆虫です。
「シバンムシ」の名前の由来
「シバンムシ」の名前の由来は、「乾燥した木材(家内の柱)」などを食べる時や、仲間との交信する時に「カチ..カチ..カチ..」などいう音を立てるそうです。
この「カチ..カチ..カチ..」が、死神が死の宣告の際に、告げる、「死への秒読みのカウント」に似ていることから、この名前がついたそうです。
すなわち、この死番虫は日本特有の昆虫ではなく、世界中に分布している昆虫であり、その種類も2000種いるそうです。
以上のことから、輪王寺のシバンムシは2000種いる中の「オオナガシバンムシ」という種類になります。
ちなみに、このシバンムシ、あなたにとっても決して、無縁ではないのです。
つまり、一般の木造のお家には、高頻度(高い確率)でいるそうです。
現に、東京都では、かなりの数のシバンムシが見つかっているそうです。
・・あなたのお宅は大丈夫??
「天空回廊」※天空回廊はもうありません
「天空回廊」とは?
三仏堂の再建工事を行うに際して、まずは足場づくりとして三仏堂を覆う「素屋根」が完成しています。
この素屋根には回廊が設置されており、一般参拝者も工事中の様子が見れるようになっています。
すなわち天空回廊とは、地上26メートル ビルの7階に相当する高さに設置された「見学用の通路」のことです。平成23年4月29日にオープンしています。
そして、この「天空回廊」、なんと!三仏堂の屋根の頂上と同じ高さで造られています。
つまり、三仏堂のお屋根に昇って、修理している全景を見学できるということです。
他にも、この「天空回廊」からは「日光の門前町」の眺望も楽しむことができます。
この先、このような素屋根が設けられるほどの大修理が何十年か先になることを踏まえると、期間限定の新名所、訪れる価値は充分にあったと素敵にいえる。
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