【日光東照宮・陽明門の修復工事(修理)】台風or大雨による過去・現在の被害状況 一覧

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陽明門の修理が完了!

陽明門は2021年12月上旬より2022年3月下旬まで

修理のため見学不可だったがが、現在は修理後の荘厳華麗な姿で礼拝者を迎える。

陽明門手直し工事予定期間とは?

令和3年12月上旬より同4年3月下旬までの約4カ月間実施された工事。

修理期間中は陽明門全体が素屋根で覆われるため”兼学”するほどに”見学”ができなかった。

詳細は日光東照宮公式サイトをご覧ください。

陽明門の修理の総工費は、なんと!10億円!!

陽明門の修理の総工費は、なんと、10億円!!

10円を置く(億)んじゃありません。10億円です。

現在、日光東照宮では平成の大修理の第一期の3次工事をしています。

と、言いますのも、この国宝の陽明門の修復工事は、2013年から6年間の計画で開始されました。

日光東照宮の陽明門の工事って「どんな工事をしているの?」

今回の陽明門の修理では、508体ある彫刻などの、ハゲ落ちた塗装の全面的に塗りなおす・・と、いった工事をしているそうです。

つまり、正しくは「修復工事」となります。

一見、きらびやかでキレイに見える陽明門も、実は所々、色がハゲてきているのです。

日光東照宮の陽明門の修理の作業工程
そして、その修理の総工費に10億円かかると言うことです。

現在の日光東照宮の看板でもある、華やかな陽明門の裏側では、実は毎日、職人さんたちが汗を流して修復作業を行っています。

ちなみに、修理(修復作業)のサイクルは50年と言われており、現在のところ工事の終了が平成31年の3月31日と言われております。




日光東照宮の陽明門の修理の作業工程

  1. 調査・記録・見取り図
    現状を調査して記録をとる。見取り図を作る。
  2. 下地造成
    古い塗装を落とした後、木割れを防ぐため全面に漆で布をはりつける。
  3. 置上
    絵具で文様を盛り上げる。大和松岩笹巣籠鶴
  4. 金箔押し
    文様等に金箔を施す。
  5. 着彩
    天然の岩絵具を使って、色をつける。
  6. 上塗
     木ベラで漆をくばり、刷毛でならす。
  7. 完成

  〈引用:http://www.toshogu.jp/heisei/〉

このように金具で古い塗装を落とし、金箔押・岩絵具の着彩、上塗りなど約30工程を経て鮮やかな陽明門になるのです。

工事の期間中、彫刻を直接見ることは出来ませんが、アクリル板が設置されているので、工事の様子を見ることができるかもしれません。

工事の期間中、彫刻を直接見ることは出来ませんが、アクリル板が設置されているので、工事の様子を見ることができるかもしれません

なお、2015年4月のニュースによると、6年かかると言われていた工期が2年短縮され、28年3月頃には工事が終了できるとの発表がありました。

陽明門の修復工事に中に大きな発見があり話題となっているものがあります。

それが「大和松岩笹と巣籠鶴」と呼ばれる壁画です。

日光東照宮・陽明門の「大和松岩笹と巣籠鶴」

陽明門の修復工事の最中、西側にあった「ぼたんの彫刻」が施された羽目板を外すと、なんと!奥から壁画が現れたのです!!

この壁画こそが「大和松岩笹と巣籠鶴」と呼称される壁画で、描かれたのは1753年(宝暦3年/江戸時代)といわれています。

姿を現したのは、なんと!!217年ぶりのことだそうです。

「大和松岩笹巣籠鶴」と呼ばれる壁画です。描かれたのは1753年といわれています。姿を現したのは、なんと217年ぶりのことだそうです。 (2)

日光東照宮と陽明門の修繕と世界遺産の関係

【補足】日光東照宮と陽明門の修繕と世界遺産の関係すでにご存じかと思われますが、この日光東照宮は世界遺産に登録されています。

したがって、日本の国の法律だけが及ばない、世界の人々のものと言う認識があります。

つまり、世界遺産の法律に遵守する必要があります。

その世界遺産の法律の中には、このような文言があります。

真正性の条件を満たすこと

この言葉が示すところとは、「本物でなければならない」と言うことになります。

つまり、陽明門が造られた当初からの姿を維持できていたとしても、その姿を維持するために使用されている材料が、当時と違ったモノを使用していた場合、これは「真正性の条件を満たしていない」と言うことになります。

しかし今日、こうやって数百年たった今でも、日光東照宮が世界遺産に登録されている理由とは、今までに日光東照宮の維持のために江戸時代からの継承されて来た「職人の技」や、日光連山の恵みとも言える「豊富な資材」があって、現在まで日光東照宮が世界遺産の社寺として現状を留めているといったことになります。

このようなことは、隠れた部分となっていますが、職人さんたちの血と汗と涙があってこの日光東照宮が維持されていることを考えれば、また違った日光東照宮の魅力と出会えます。




【補足】日光東照宮の台風による「過去と現在の被害状況」

実は、少し前の過去に、この陽明門を含めた日光東照宮の建造物群が倒壊の危機に瀕したことがあります。

それが、1902年(明治35年)に起こった「足尾台風」です。

この足尾台風によって土砂崩れが発生し、その影響で中禅寺湖に約3メートル分もの土砂が流れ込みました。

中禅寺湖に大量の土砂が急に流れ込んだので、湖の水が巨大な高波となって「華厳の滝」をのみこみ、大谷川に流れ込んだのです。

そのため、日光の玄関口である「神橋」や「大谷橋」が流されてしまいました。

また、2015年(平成27年)9月9日から10日かけてに発生した豪雨の影響で、鬼怒川沿いの旅館の温泉施設が壊れてしまったり、道路が崩れたり被害が相次ぎ不安もありました。

しかし今現在は、被害のあった場所の復旧作業は進んでおり、日光東照宮への参拝には何も問題はないそうです。

【補足】2017年!3月!ついに工事終了!

この陽明門は2013年(平成25年)7月から6年計画で修復工事(再建)行われていました。

当初は先行きが見通せない状況でしたが、2017年(平成29年)3月、無事に工事が終了しています。

6年間の工期想定でしたので、約2年半ほど工期が縮まったことになります。

これはおそらく職人さんたちの卓越した技術の賜物と言えます。

この工事では創建当初の陽明門の威容を回復すべく、従来の極彩色が忠実に再現され、江戸創建時の絢爛豪華な威容を見事!取り戻しています。

最終的な平成の大修理の概要は以下の通りです。

  • 総工費:約12億円
  • 工期:想定6年。実際3年半。
  • 使用された金箔:約24万枚(比較:現・金閣寺は20万枚。総工費約4億7000万円)

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