日光東照宮・美術館(旧・社務所「朝陽閣」)
竣工年
- 1933年(昭和8年)※朝陽閣(旧社務所)
- 1995年(平成7年)※現美術館
建築様式(造り)
- 木造・地上2階建て
- 入口唐破風付き
材質
- 杉
屋根の造り
- 本瓦葺
延床面積
- 1,642.4㎡
発願者
- 日光東照宮
日光東照宮・旧社務所「朝陽閣」の読み方
朝陽閣は「ちょうようかく」と読みます。
朝陽閣の名前の由来
旧・社務所「朝陽閣」の名称は巨匠・横山大観の襖絵「朝陽之図(ちょうようのず)」に由来したものです。
日光東照宮・美術館の歴史
日光東照宮の美術館は竣工当初から美術館として存在していた訳ではなく、もとは「朝陽閣」と呼称される「社務所」として使用されていました。
この社務所には日光東照宮の創建から伝わる「障壁画」や「襖絵」「杉戸絵」や「掛け軸」などが飾られており、「ジックリと見学してみたい」と言う一般客からの要望が多数寄せられていたそうです。
そんな声が多数寄せられる中、日光東照宮内で社務所を移転し美術館として一般に公開すると言う話が持ち上がり、1995年(平成7年)に現在の美術館の前に新・社務所の造営し、旧の社務所を日光東照宮・美術館としてオープンしています。
日光東照宮・美術館の館内配置図と設備
日光東照宮の館内は明治時代の洋風館を彷彿とさせる造りで2階建ての建造物です。
館内には各所に宝物が展示されており、安全を期すために館内の電球は平成22年9月にすべてLED電球に付け替えられています。
LEDの明るさも展示物がよく見える明るさに調整されており、細部までの気遣いが垣間見えます。
また館内は衣冠(いかん)などの正装姿の神職の方が無理なく通行できるように床面や幅なども調整された造りになっています。
1階の大広間からは整然とした美しい庭園を見ることができます。
日光東照宮・美術館の展示物や見どころなど
日光東照宮・美術館には著名な巨匠の作品が多数、展示されており中でも一際、目を惹くのが茨城県出身の画家「横山大観(よこやまたいかん)」です。
目玉となるのが上述の「朝陽之図」で、その他、日本が約100点ほど展示されています。
100点の日本画の中には、「中村岳陵(なかむらがくりょう)」、「荒井寛方(あらいかんぽう)」、「堅山南風(かたやまなんぷう)」などの絵画が展示されています。
特に中村岳陵・荒井寛方・堅山南風による合作「檜・杉・桜」と呼称される襖絵も見どころの1つとなります。
ちなみにこの3人の巨匠は、名前はあまり聞き慣れませんが、昭和を代表する巨匠たちです。
「中村岳陵」と「荒井寛方」は「奈良・法隆寺金堂壁画の模写事業の主任」を務め、「堅山南風」は「日光輪王寺・薬師堂」の天井画「鳴き龍」が代表的な意匠作品です。
このような純和風の建造物内部で、昭和を代表する意匠たちの作品を観賞すると言うのも、一風変わった趣があり、一般的な美術館とは少し異なった雰囲気で観賞できます。
日光東照宮の美術館は東照宮の境内とは打って変わり、混雑もさほどなく、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと観賞できます。
日光東照宮・美術館の入場料金・所要時間・開館時間(営業時間)
入館料
個人(個人の定義:29名まで)
大人800円、高校生600円、小中学生400円
団体(団体の定義:30名以上)
大人640円、高校生480円、小中学生320円
開館時間
4月1日~10月31日:9時~17時※最終入館16時30分まで
11月1日~3月31日:9時~16時※最終入館15時30分まで
※日光東照宮の拝観時間と同じ
休館日(定休日)
年中無休、日光東照宮の祭事・行事の日
駐車場
200台(1回500円)
日光東照宮・美術館のお問い合わせ先「住所・電話番号」
住所: 栃木県日光市山内2301(日光東照宮内)
電話番号:0288-54-0560(日光東照宮社務所)
日光東照宮美術館の場所(地図)
日光東照宮美術館は社務所の真ん前、石鳥居から向かって境内の右端に位置します。