日光山 輪王寺・「逍遥園(しょうようえん)」の歴史・由来・ライトアップ

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日光山 輪王寺・「逍遥園(しょうようえん)」の歴史・由来・ライトアップ

日光山輪王寺・「逍遥園(しょうようえん)」

 

日光山輪王寺・逍遥園の読み方

輪王寺や日光東照宮には読みにくい名前の堂舎がありますが、逍遥園は「しょうようえん」と読みます。

日光山輪王寺・逍遥園の創建年

日光輪王寺・逍遥園の創建された年は不明とされております。

しかし、様々な学術的調査の結果から江戸時代初期から寛永年間に創建された説が浮上しています。

これが事実だとするのであれば1600年頃から1645年の間の創建となります。

また後述していますが、小堀遠州が作庭したとされる庭園と作風が類似している点があり、この事実から小堀遠州が作庭したという説があります。

この説が事実であれば小堀遠州が徳川家康の家臣となった1598年(慶長3年)から死去した1647年までの間の創建と考えることができます。

後、現代に至るまで幾度かの改修工事を経て、現在の姿となります。

日光輪王寺・逍遥園の場所

逍遥園は日光輪王寺の宝物館の隣に位置します。

輪王寺の宝物館は、東照宮の境内入口の鳥居の前から前方にのびる表参道を徒歩約3分ほど歩き、その先にある輪王寺境内への入口となる黒門をくぐった右脇に位置します。

⬆輪王寺入口となる黒門
日光山輪王寺境内図

 

日光輪王寺・逍遥園の規模(広さ)

輪王寺・逍遥園の面積は3200平方メートルあります。

これを坪に置き換えると「約1000坪の広さ」となり、これは「テニスコート5面分の広さ」と相成ります。

日光輪王寺・逍遥園を作った人(作者)

日光輪王寺・逍遥園の作者は不明とされています。

しかし、上述したように庭園の作庭様式から、もと近江小室藩主・「小堀政一(こぼりまさかず)」の作であるとも考えられています。

小堀政一は隠居し後、茶人になり、名前を「遠州(えんしゅう)」と改めています。

一般的には「小堀遠州」の名前の方で知られています。

隠居した後は「将軍付茶道指南役」や「幕府の作事方(大工)」の取りまとめとして活躍しており、日光東照宮の再建にも深く携わっている人物です。

日光東照宮の境内を例に挙げると、手水舎が小堀遠州の作ではないか?と考えられています。

尚、小堀遠州はこの逍遥園だけではなく、日本の至る地域に庭園を築庭しています。

日光・輪王寺「逍遥園」の名称の由来

日光輪王寺・逍遥園の名前の由来は、”心の赴くまま散策する”の意味合いを持つ「逍遥(しょうよう)」が由来とされています。

逍遥は、宗教的な概念、すなわち「禅(ぜん)」に通ずるところがあります。

庭内の美は静寂を尊び、精神を落ち着け、人としての在り方を再認識できといった希にしかみることのできない空間です。

ちなみに、逍遥園と命名したのは儒学者の「佐藤一斎(さとういっさい)」という人物です。

日光山 輪王寺・逍遥園の見どころ

輪王寺・逍遥園は「池泉回遊式」の庭園

日光輪王寺・逍遥園の見どころ日光輪王寺・逍遥園は、「池泉回遊式(ちせんかいゆうしきていえん)」といわれる作風で作庭されています。

「池泉回遊式」とは、名称から察しが付きますが、大きな池を造り、その中央に「小島」、その周囲に巨石や木々、白砂、滝などを配し、これらに橋を架けて回遊できるようにした庭園です。

小島の周囲に木々を植栽し、巨石を並べ、橋をかけるのは、いずれかの景観(景勝地)を模すためです。

尚、日光輪王寺・逍遥園は「日光連山」の有り様を借景して作庭されています。

このような作風を持つ庭園として、他に以下のような有名な施設が挙げられます。

  • 「桂離宮庭園(京都市西京区桂(宮内省)」
  • 「足立美術館庭園(島根県)」
  • 「加賀(石川県金沢)の兼六園」

足立美術館に関しましては、当サイトの別ページにてご紹介しておりますので、ぜひ、ご覧ください。

「池泉回遊式」の作風が生まれた年代

「池泉回遊式」は、室町時代を代表する庭園の造り方で、禅宗の寺院や、大名の邸宅の庭園で採用され広く知れ渡りました。

すなわち、1336年(室町時代)から1573年頃(安土桃山時代)の間に流行した作庭様式だと伝えられています。


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日光輪王寺・逍遥園の「池泉回遊式」の特徴と見どころ

逍遥園の池泉回遊式庭園は、東西に長細く造られております。

これには理由があり、輪王寺境内のおよそ、どの建物からでも庭園が見えるように設計されています。

1815年(文化12年/江戸時代)には大改修工事を行い、次いで明治時代にも改修工事を行っています。

したがって、時代を跨いだ庭園であり、その時代時代の流行りを用いた作風が取り入れられ、幾世紀分もの文化を凝縮した庭園とも言えます。

輪王寺へ参拝に訪れた際は、是非、この味わい深い「趣」を凝らした逍遥園をご堪能ください。

逍遥園「池泉回遊式」の模景

上述したように逍遥園の庭園は、以下のような日光連山を模して作庭されています。

  • 南西部を「築山(つきやま)」
  • 南方の「鳴虫山(なきむしやま)」
  • 西方の「男体山(なんたいさん)」
  • 北方の「女峰山(にょほうさん)」
  • 北方の「赤薙山(あかなぎさん)」

紫雲閣

逍遥園「池泉回遊式」の模景

池の畔の西側には、「紫雲閣(しうんかく)」と呼称される茶室があります。

この茶室は一般の参拝者が入ることは叶いませんが、外観だけなら観ることができます。

ただし宗徒であれば入室できるようです。

紫雲閣では定期的にお茶会が催されています。

おそらくこの茶室から観る逍遥園はさぞかし絶景であることでしょう。

御物見

御物見」は、東照宮の祭典の際、その祭典の列を迎えるために輪王寺門跡の座席となる場所です。

従来は、徳川家代々の将軍と、かつての輪王寺宮(親王)が共に御物見に座して、ここから祭典などを見学されたと伝えられています。

逍遥園の庭園内の石

逍遥園の庭園内には見事な見栄えの石たちが置かれています。

実はこれらの石はすべて、日光連山の山々や山内の川原の周辺で見つかった石だと云われています。

これらの石の中には1.7メートルほどの見事な見栄えの巨石・「蓬莱石(ほうらいせき)」があります。

このような大きな石を配した逍遥園の作庭技法は、江戸時代の庭園造りの手法を象徴する代表的な作庭技法だとも云われております。

「蓬莱石(ほうらいせき)」とは?

蓬莱石とは約2千万年前の地層からしか採掘することができない、かなり貴重な石です。
近年の調査では、遠赤外線の放射量が豊富に含まれ、トルマリン原石の50倍ものマイナスイオンを放出することが明らかにされています。
現代では、蓬莱石が持つ様々な特性を医療分野や健康促進分野に取り入れています。

逍遥園の庭園内の木種類

逍遥園の庭園内には、以下のような種類の樹木が植栽されています。

イチイ・キャラ・カエデ・ツゲ・アカマツなど、その他約30種類。

紅葉(モミジ)の種類

イロハ、ノムラカエデ、ヤマモミジ、..etc

「関東サツキ」

「関東サツキ」さらに、驚くことになんと!この逍遥園は「関東サツキ」と呼ばれる「サツキの発祥の地」であると云われています。

関東サツキには種類があり、主に以下のような関東サツキが逍遥園の発祥と伝わっています。

  • 「晃山(こうざん)」
  • 「日光」
  • 「輪王鶴(りんのうづる)」

また、園内にみることのできる刈り込みの技法は「大盃(おおさかづき)」という江戸時代中期の技法であり作風となっています。

日光輪王寺・逍遥園の秋の紅葉とライトアップ

日光輪王寺・逍遥園の秋の紅葉この逍遥園は、日光の秋を彩る紅葉の場所としても大変な人気があり、日光を代表する紅葉のスポットとなっています。

逍遥園の庭園には、主に以下のようなモミジが群生しています。

  • イロハ
  • 千染(ちしお)
  • 瓜膚楓(うりはだかえで)
  • 野村楓(のむらかえで)
  • ヤマモミヂ
  • 一行院(いちぎょういん)
  • 出猩々(でしょうじょう)

尚、この逍遥園のモミジは日光連山に咲き乱れるモミジの、ほぼ全種類が寄せ集められているようです

日光山・輪王寺「逍遥園」のライトアップの特徴

逍遥園のライトアップには特徴があり、逍遥園に生い茂る木々たちが彩りを見せる自然のイメージを損なわないようにライトアップの照度が調整されています。

例えば、庭園に棲む生物や木々の生態系を崩すことのないように、できるだけ自然光に近い無害のライトを用いてライトアップされています。

逍遥園のライトアップは、LEDライトを用いてさらに照度を少し暗く調整していますので、他の神社やお寺のライトアップに比べると少々、暗く感じるかも知れません。

しかし、絶妙なライトの照射加減に照らされた、夜のモミジたちが見せる姿は、まるで初めてのデートで彼のために着ていく洋服を選ぶ女子のようにキュートで美しく、時に儚げで幻想的な一面を見せてくれます。チュッ

日光山・輪王寺「逍遥園」の紅葉ライトアップの「日程・営業時間・拝観料金(入場料金)」

逍遥園のライトアップは紅葉の時期に開催されます。

日光山・輪王寺「逍遥園」のライトアップの日程

  • 毎年10月25日から11月15日まで
日光山・輪王寺「逍遥園」のライトアップの営業時間

  • 16時~20時まで

逍遥園のライトアップは昼夜入れ替え制となっています。

昼夜入れ替え制とは、1度、境内の門が閉じられて再び、ライトアップ時間になると門が開きます。

日光山・輪王寺「逍遥園」のライトアップ時の拝観料金

  • 大人・一般:300円
  • 保護者同伴の小中学生、未就学児は「無料」

日光の紅葉のライトアップに関しては以下の別ページでもご紹介しています。

無料でも観れる!日光の紅葉ライトアップ!「日光東照宮・二荒山神社・日光山輪王寺・星野家の日本庭園」をご紹介!

日光輪王寺・逍遥園の春の彩り

日光輪王寺・逍遥園の春の彩り逍遥園は春になると、以下のような木々たちが彩りを添えます。

  • シャクナゲ
  • ツツジ
  • サツキ

上述した紅葉を含め、この日光輪王寺・逍遥園では、四季を通して彩りが楽しめます。

日光山輪王寺・逍遥園のお問い合わせ先「営業時間・住所・定休日・電話番号など」

日光輪王寺・逍遥園の営業期間

  • 4月~10月:8時から17時まで
  • 11月~3月:8時から16時まで
定休日

  • 不定休
住所

  • 〒321-1494 栃木県日光市山内2300
電話番号

  • 日光山輪王寺:0288-54-0531
日光輪王寺・逍遥園までのアクセス

  • 日光駅(JR・東武)からバスで「西参道」下車
日光輪王寺・逍遥園の入場料金

  • 大 人270円
  • 小中学生100円
  • 団体大人270円
  • 団体こども90円

※最終入場時間:閉門30分前まで可能
※日光輪王寺・宝物館へ入場が必要となります。

終わりに・・

日光輪王寺・逍遥園の由来とは?

明治天皇が愛した日光山の景観

1876年(明治9年)には、明治天皇が、内閣府の木戸孝允(明治政府総裁局顧問)らを引き連れ、この逍遥園へ訪れ、日光で3泊されています。

この時、明治天皇は、神仏分離令が発令された最中でありながらも、「この景観(旧観)を失うことなかれ」という辞世の句というべきお言葉を残したといいます。

以降、数々の動乱がありながらも、この日光山は明治天皇のお働きにより、景観が守られてきたと伝えられています。

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