日光東照宮「武徳殿」【登録有形文化財】

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日光東照宮「武徳殿」【登録有形文化財】

創建年

  • 1915年(大正4年)
再建年

  • 1931年(昭和6年)
大きさ

  • 建築面積353㎡
建築様式(造り)

  • 切妻造
  • 木造一重・平屋建
  • 四辺・裳階付き
屋根の造り

  • 鉄板葺
設計者

  • 大江新太郎
登録有形文化財登録指定年月日

  • 2005年(平成17年)2月9日

日光東照宮・武徳殿の読み方

武徳殿は「ぶとくでん」と読みます。

「武徳殿」の名前の由来

「武徳」とは、「武道の徳義」「武士の威徳」という意味合いになる。

「徳義」とは、人として守るべき道徳上の義務。という意味。

日光東照宮・武徳殿の役割

上記、「武徳」の意味合いからの察することができるようにこの武徳殿では武人として肉体を鍛える修練を通じ、精神修行を行う場所です。

武徳殿はもとは徳川家康公300年大遠忌を記念して参拝者の「休憩所」として造営された朱色が映える建造物です。

現在は休憩所としてではなく、小中学生の剣道大会を始め、東照宮の行事である「流鏑馬」の練習や一般の団体や合宿など幅広い用途に利用されています。




日光東照宮・武徳殿の歴史

1929年(昭和4年)に武道を重んじる世論の背景から「日光東照宮奉納武道大会」が開催され、その後、開催が継続することが決定すると1931年(昭和6年)に改築されることになりました。

「日光東照宮奉納武道大会」とは、関東地方を中心として、当時、剣道・柔道・弓道、相撲に精通した選手たち約2000名が集い、腕を競い合った大会です。

創建当初は現在ほどの大きさもなく内部に「土間床」の部分があるような粗末で質素な造りの建造物でした。

しかし1931年(昭和6年)の改築時に内部を1段底上げして全体的に床が張り巡らし、四辺の屋根に向拝(こうはい)風の裳階(もこし)が設置されます。

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大会はその後、終戦までに15回ほど開催されましたが、終戦後の米国進駐軍によって武道を禁じられ中止となります。

しかし、1951年(昭和26年)に戦後第1回大会が再開され今日に至っています。

戦後の武道(剣道)復興の地となった経緯や、設計者が社寺建築の第1人者である故・大江新太郎氏の建築と言うこもあり、2005年(平成17年)2月9日に国の「登録有形文化財」に指定登録されています。

日光東照宮・武徳殿の歴史(年表)

1915年

東照宮創建300年を記念して、武徳殿の前身である参拝人休憩所が建てられる。

1929年

日光東照宮奉納武道大会が初めて催される

1931年

休憩所を増改築し「武徳殿」とする。
土間床だったものを板張りにし、屋根に裳階を付けるなど改変がありました。

1951年

「日光剣道大会」が戦後初めて開催される。
日光剣道大会は今日まで続いています。

1952年

第2回剣道大会は全国規模となり「全日本剣道大会」として開催される。
現在の全日本剣道連盟が発足するきっかけになりました。

武徳殿での体験

日光東照宮・道場

1953年(昭和28年)に武徳殿で道場が開始されており、現在は小学生から大人まで約30名ほどが入門しています。

今現在も入門者を募集しており、募集要項は以下のようになります。

入門対象者:小学1年生以上
道場開催場所:日光東照宮・武徳殿
入門前の見学:見学自由

道場の開催曜日・開催時間・道場(稽古)の内容

開催曜日:水曜日・土曜日
開催時間:18時から21時まで

道場(稽古)の内容

18時から18時30分:そうじ
18時30分から20時:初心者の練習
20時から21時:一般(小中学生以上)の練習

日光東照宮・道場へのお問い合わせ先

TEL:0288-54-0560(東照宮武徳殿事務局)

注意点

現在の武徳殿は一般の参拝客が内部を見学することはできませんが、外観を見学することはできます。

見学する際は、くれぐれも武徳殿を利用される方の妨げになるような過度な見学方法は控えてください。

剣道復活之地の石碑

戦後、全国に先駆けて剣道大会を開いた東照宮の武徳殿は、「戦後の剣道復活の地」として広く認知されており、建物の前には「剣道復活之地の石碑」も建っています。

日光東照宮・武徳殿の場所(地図)

日光東照宮・武徳殿は境内の外「大駐車場」の付近に位置し、宝物館に隣接しています。

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